下部(大腸)内視鏡検査は、大腸がんの早期発見に有効です。
大腸がんは現在わが国で死因の上位を占めてきており、食生活の欧米化の発展に伴い大腸がんの罹患率は急増し、現在では胃がんを抜き男女ともにトップ3に入っております。
大腸がんは、一般的に他のがんに比べ、治癒率が高いがんだと言われております。
大腸がんは食肉(特に脂っこい牛肉)の摂取量と相関していると言われていますが、食生活を改善していくだけでなく、定期的な下部(大腸)内視鏡検査を受診し、早期発見に努めることが重要です。
特に極早期に(ポリープ癌の状態で)発見できれば、開腹手術でなく内視鏡下による切除も可能です。
大腸がんの約9割は「大腸腺腫」という良性腫瘍(大腸ポリープの大部分)を経てゆっくりと肥大化していきます。
従って、大腸腺腫の段階で内視鏡下で切除を行えば、およそ9割の大腸がんは予防できると考えられております。
当院にて下部(大腸)内視鏡検査で大腸がん・大腸腺腫(ポリープ)の診断をおすすめします。
安全な下部(大腸)内視鏡検査の実施
従来、大腸検査といえばバリウムを使用したレントゲン検査が主体でしたが、内視鏡の検査機器の進歩に伴い直接の消化管観察が主体となってきました。
検査は肛門から内視鏡を挿入する方法で行います。大腸は、大腸壁が伸展されると痛みを生じます。過度に伸展させますと、大腸穿孔(大腸壁に孔があくこと)の原因となります。
当院では、下部(大腸)内視鏡検査において最も細く柔らかい内視鏡カメラを採用し、腸管が伸びないように工夫し、安全性には特に配慮しております。
肛門からファイバー(チューブ状の内視鏡カメラで直径約1cm)を入れて病変がないかどうか調べます。通常大腸の長さは肛門から盲腸まで約1.5−2メートルあり、奧まで全て検査するには、下剤をかけて完全に腸の中を空っぽにし、苦痛も伴い、検査に20−30分ほどかかります。しかし、最も注意すべき
大腸癌は、約7割が直腸からS状結腸までの肛門から70−80cmまでの部位にできます。そこまでの範囲であれば大腸癌の最も頻度の高い部位の検査が、
苦痛も少なく5−10分ほどで行う事ができます。それが下部大腸内視鏡検査(S状結腸ファイバー)です。当院ではできるだけファイバー挿入時の
苦痛を軽減するため低送気挿入法(できるだけ空気を入れずにファイバーを進めていく方法)を実践しております。
真っ赤な血便が出る場合はほとんどが肛門からS状結腸までに病変がありますのでS状結腸ファイバーが有効ですが、暗赤色から黒色の血便の場合はS状結腸より奧の可能性があります。
S状結腸ファイバーは大腸全てを検査する方法ではありません、真っ赤な血便があるのに病変が確認できなかったりする場合は、全大腸ファイバーをする必要があります。
ポリープが見つかった場合、放置して問題ないポリープと徐々に大きくなって将来大腸癌になるポリープがあり、これを組織検査で確認します。切除した方がいいと判断したポリープは内視鏡的に切除できます。
正常大腸粘膜
大腸ポリープ
潰瘍性大腸炎
大腸癌
大腸ファイバー(内視鏡)でポリープを切除する手術です。大腸ポリープは1cm以上の大きさになると、今は良性でも将来癌になる可能性が高くなるため切除が必要です。ポリープが小さく安全に切除出来る場合のみ当院で日帰りで行います。ポリープの大きさや茎の太さ、出来ている場所によって入院して行った方が安全と判断された場合はご希望の病院に紹介いたします。また当院でポリープ切除を行った場合でも、切除した傷口の大きさや出血の具合によっては予定外の入院を要する場合があります。血液をサラサラにするようなお薬(バイアスピリンやバファリンなど)を飲んでいる場合は事前に中止しておく必要があります。