血管の壁が厚く、硬く変化して、血液の通り道が細くなり、血液が流れにくくなる病気です。

脳卒中や心筋梗塞など、動脈硬化で血管がつまる病気で、日本人の約3割の方が亡くなっています。


エコー検査(超音波検査)によって、からだの外から、血管の中の状態をみることができます。首の血管(頸動脈)は、脳や心臓の血管をうつす鏡です。頸動脈の動脈硬化がすすんでいると、脳卒中や心筋梗塞をおこす危険が高くなります。

動脈硬化は、血管の壁が厚くなることからはじまります。IMTを計測することで、動脈硬化を早期に診断することが可能です。頸動脈エコー検査で、あなたの血管年齢がわかります。エコー検査は痛みもなく、からだに害はない検査で、短時間でおわります。
高脂血症とは、血液中にコレステロールや中性脂肪などの脂質(油分)が異常に増えた状態です。健康な血液は血管の中をサラサラと流れますが、脂質の多い血液はドロドロと流れにくくなり、血管にくっついたり、血管をつまらせたりします。こうして血液の流れが悪くなった状態を動脈硬化といい、脳卒中や心筋梗塞などの原因になります。日本では、男性は30歳代から、女性は50歳代からほぼ2人に1人が高脂血症と考えられます。日本人の高脂血症は、潜在的な患者を含めると2000万人以上です。しかも、自分が高脂血症であることを自覚していない人が多く、自覚している人はわずか30%にすぎません。また、高血圧や糖尿病に比べると、高脂血症は軽視される傾向があり、高血圧や糖尿病に比べると病気の本質が知られていないことが問題です。
| LDL-コレステロール | 140mg/dl以上 |
|---|---|
| HDL-コレステロール | 40mg/dl未満 |
| 中性脂肪 | 150mg/dl以上 |
危険因子のなかでも、糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症があれば、他に危険因子がなくても慎重に治療を行う必要があります。
女性ホルモン(エストロゲン)は、LDL-コレステロールの低下とHDL-コレステロールの増加、LDLの酸化抑制、血管への直接作用などによって動脈硬化を抑える働きがあります。更年期以降、女性の高脂血症が増えるのは、エストロゲンの低下が原因です。
一方、エストロゲンが十分にある閉経前の女性では、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)はきわめてまれです。閉経前の女性は、重症のコレステロール血症、糖尿病、大量喫煙などの危険因子がなければ、まず、肥満の是正や禁煙など生活習慣の改善が治療の中心になります。
しかし、 閉経後の女性は、生活習慣の改善とともに薬物療法が必要なことも多くなります。
65歳以上75歳未満の高齢者は、成人と同じく治療を行うことで、心筋梗塞や脳梗塞の予防効果があります。75歳以上では、はっきりとしたデータがなく、合併症の有無や状態によって個別的に治療方針を決める必要があります。